このドラマのタイトルは宮廷の諍い女(いさかいめ)というぐらいだから後宮のどろどろとした嫉妬や陰謀、陰湿さは計り知れないが、宮廷ドラマを見ると、時代背景が繋がってくるから面白いです。
中国のドラマは史実をもとに、実在の人物をモデルにしているファンタジーが多く、その時代背景を調べてみたくなります。
宮廷の諍い女(いさかいめ)あらすじ

出典:チャンネル銀河
中国で9人の皇子たちが跡目を争っていましたが、1722年に愛新覚羅胤禛が康熙帝の跡を継ぎました。
清の第5代皇帝である雍正帝の時代が始まったのですが、それは皇帝の寵愛を巡って側室たちが諍いを始めた時でもありました。
後宮では、皇后と華妃の勢力が分かれていました。側室として甄嬛(シンケイ)が入る前から、その勢力内での争いや諍い(いさかい)は起こっていました。
漢民族の娘のしん・けいは(孝聖憲皇后)秀女に選出され、後宮入りします。
そこは皇帝の寵愛を巡り、皇后と年羹堯大将軍の妹の華妃(年世蘭)が勢力を二分する女の嫉妬と陰謀が渦巻いていました。
後宮で平穏な暮らしを望むしん・けいだったのですが、皇帝から寵愛を受けることにより華妃とその一派から激しく嫉妬され、冷酷な罠を仕掛けられます。
しん・けいは、雍正帝に幻滅し、失うものも多く身も心も疲れ果て後宮からさります。
外の世界で待ち受けていたのは、皇帝の弟の果郡王との安らぎのひとときでした。
しん・けいは真の愛を手に入れます。
果郡王の訃報を知った(のちに生存が判明する)彼女は、報復のためそして、果郡王の子を産み、守るため、再び後宮へ戻ります。
そこには、相も変わらず激しい諍いを繰り広げる妃嬪たちの姿がありました。
皇后の陰謀で窮地に立たされたしん・けいは、逆に彼女から後宮の実権を奪うことに成功します。
だが、皇帝の疑心は果郡王へと向けられ、しん・けいは身の証として果郡王を毒殺することを命じられます。
自身の盃に毒酒を注ぐしん・けいですが、果郡王は盃を自らすり替え毒酒を飲み干し息絶えました。
雍正帝に復讐を心に決めるしん・けい。
同時に果郡王を慕っていた寧貴人に毒薬を飲まされ続け、やがて皇帝は病に倒れ最期を迎えました。
皇后は皇帝から「朕と皇后は死んでも見(まみ)えぬ」と事実上の離別を言い渡され辛うじて廃后を免れたが、雍正帝の信頼を失い、一生を宮で終えます。
新皇帝の即位で、「聖母皇太后」の称号を得たしん・けい。
長くつらい諍いから解放され、平穏な日々を送ります。
宮廷の諍い女(いさかいめ)感想

出典:チャンネル銀河
イャーー!見応えのあるドラマでした。
甄嬛(シンケイ)が巧みに数々の危機を乗り越えるのは爽快でしたね。
陰湿な皇后がやっと皇帝から離別を言い渡された時は胸がスカーッとしましたよ。なかなかし太かったですよね!
しんけいの親友の沈眉荘は穏やかな性格で心やさしい女性だったのに、友達だった安陵容の罠にハマってなくなってしまいましたね。
愛する温侍医の子を産むことができたのが救いです。
安陵容は姉妹の付き合いをしていたしん・けいにも仕掛けたり、まったくこの腹黒さはどこからくるのか、理解に苦しみますよ笑。
皇后に弱みを握られて利用されていた点は気の毒だと思いますが・・・
余談ですが、雍正帝役にはチェン・ジェンビンさんは「三国志 Three Kingdoms」で曹操を演じられた俳優さんだそうです。
華妃役で最優秀助演女優賞のジャン・シンさんと果郡王役で最優秀新人賞のリー・トンシュエさんらが受賞されたそうです。
また、華妃役のジャン・シンさん、沈眉荘のリュウ・シーさん、安陵容のタオ・シンランさん、果郡王を演じたリー・トンシュエさんは本作品での好演が評価され、本作以降主役クラスの役でドラマ出演が続いているそうです。
時代背景がエイラクと繋がった!
時代的にはエイラクも乾隆帝の清王朝時代が舞台ですが、宮廷の諍い女はエイラクよりも前になります。
エイラクでは皇后・富察(フチャ)氏がすでに乾隆帝の皇后になって数年経ってるんですね。
宮廷の諍い女ではチラッと名前が出てきましたよね。
乾隆帝に即位した時これから皇后になるべく女性として。
乾隆帝の母の孝聖憲皇后(しんけい)の強い意向が働いていたといわれています。
また、エイラクでも乾隆帝の生母で皇太后が出てきましたが、この人が孝聖憲皇后(しん・けい)ですね。
ちなみに孝聖憲皇后(享年86)は長生きしたようです。エイラクの時はかなりの年齢になっていました。
もうひとつ分かったことは、中国ドラマの「月に咲く花の如く」で、慎貝勒(愛新覚羅允禧)べイレが登場しますが、雍正帝(ようせいてい)の二十一番目の弟だったんですね。
貝勒(ベイレ)は清朝の皇族の称号で、もとは満州族の八旗制度の中から生まれた身分呼称の一つです。
清の太祖ヌルハチが、やがて君主を意味する言葉、汗(ハン)を用いるようになり、一族の有力な者に貝勒の称号を与えました。
康熙帝の第4子として生まれた雍正帝が、ドロイ・ベイレ(上から三番目の爵位)の時代があったことからもわかるように、ベイレは皇帝と非常に近い爵位であり、ゆくゆくは皇帝になるかも!?という立場にあると言えます。
「月に咲く花の如く」では、べイレはすごい悪者で臣下から恐れられていましたね。
清朝皇族の爵位は、特例の皇族以外は一代ごとに降下し、特に功績がなければ爵位は下がってしまうので、たとえ一代ベイレであったとしても、油断はできないわけです。
清王朝を舞台にしたドラマは、登場人物が繋がっているので、見比べてみるのも面白いです。
宮廷の諍い女(いさかいめ)あらすじと感想!時代背景がエイラクと繋がった!まとめ

出典:チャンネル銀河
乾隆帝の時代を舞台にしたドラマは登場人物が繋がっているのがわかりました。
そして、面白いです。ドラマを見ているうちに引き込まれていきます。
宮廷の諍い女も、ドロドロした女の争いだろうと思いながら見ていたのですが、引き込まれてしまいましたね。
実在していた人物をモデルにしているからでしょうか?
もっと、もっと見たいですね。そして清王朝時代の歴史も知りたいと思いました。